現在、世界では気候変動と急激な人口により、世界人口約78億人(2021年現在)の40%以上にあたる36億人が水不足に悩まされています。世界人口は年々増え続け、2050年までに約97億人になるとも予想され、20億人の増加が見込まれています。人口が増加すれば使用する水の量も増え、水不足の状態からさらに悪化することになります。
この影響は、人間の飲み水や生活用水だけでなく、世界の穀物生産にも影響を及ぼし、水不足は食料不足のリスクももたらすことになります。
水不足問題においては「水ストレス」という指標が用いられます。水ストレスとは1人当たりの年間使用可能水量及び年利用量を河川などの潜在的な利用可能量を除いた値を用います。年間使用可能水量であれば、1700tを下回り、日常生活に不便を感じる状態を示したものが水ストレスとなるのです。水ストレス状態に直面している地域は世界17カ国、18億人にも上るといわれており、2025年までに48カ国の28億人が水ストレスあるいは水不足にさらされると予測されています。アジア、中東、アフリカがその脅威にさらされています。水ストレスとは1人当たりの年間使用可能水量あるいは年利用量を河川など潜在的年利用可能量で除いた値を用いられます。
極めて高い水ストレスを抱える地域では、地表水や地下水から水を得ており、最大80%をそこから得なければならず、ちょっとした雨不足でも深刻な影響となってしまいます。
気候変動により、多くの国と地域で、このような高い水ストレス状態に直面することとなってしまっています。
出典:国土交通省 「水資源問題の原因」、 ユニセフ公式サイト
https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000021.html