水中運動というのは「糖尿病の運動療法」や「肥満解消」「肩こり・腰痛・ひざの痛み」「不眠解消」などなど、いろいろな効果があるのですね。
梅雨の時期、猛暑の中、日焼け防止、寒い時期など、屋内での水中ウオーキングは、若さと健康を保つ為には、非常に良いモノであることを改めて感じさせられます。
糖尿病の運動療法では、有酸素運動としてウォーキングを勧められることが多いが、梅雨など天候が悪い時期や猛暑、寒い時期は、続けるのが難しくなります。 運動習慣のない人が急に運動を始めると、ひざや腰に痛みを感じ、怪我をすることもありますが、水中運動はひざや腰への負担が少ないと言われています。
途中で運動をやめる理由は、運動中に腰やひざに痛みを感じて続けることができなくなったり、暑さ、寒さ、天候などによって行くのが億劫になることが多い様です。その様な方々に勧められるモノとして「屋内で行う水中ウォーキング」があります。水中ウォーキングには陸上での運動に比べ、水の浮力により腰やひざへの負担を減らすことができるメリットがあります。水の抵抗力を利用しながら体を動かすので、運動量も多く、水中での運動は、陸上での速歩(95〜100m/分程度)と同等の身体活動量が得られ、筋力と心肺機能を同時にトレーニングすることができます。泳げない人でも、誰でも手軽に楽しめというメリットもあり、屋内のプールであれば、雨の多い梅雨の時季も続けられるし、晴れた日は紫外線や汗が気になりません。
水中運動のメリット
■浮力
水中では浮力が働くので、水位へそまであると体重は陸上のおよそ半分になる。関節や筋肉にかかる負担が軽くなり、足腰に痛みがある人や肥満の人でも無理が少なくなる。
■水圧
水深1mのところでは1cm²当たり100gぐらいの水圧があり、適度な水圧があると血液の循環が良くなる。肺活量も陸上の80%~90%に減るので、呼吸機能を鍛えることもできる。水の抵抗はあらゆる方向からかかり、全身の筋肉をバランスよく鍛えられるというメリットもある。
■温度
水中では陸上に比べ熱の伝達が速く、約30%くらいからだが冷やされるので、体温を一定に保とうする体のはたらきでエネルギーの消耗が増し、結果として消費エネルギーが陸上よりも増える。
水中ウォーキングを続けることで体重が減った人も多くいます。また、水中ウォーキングは1人でもできますが、画面でオンラインで繋げて仲間を作ると長続きしやすいとおもいます。コロナ対策として、一般のプールで感染を気にすることなく、気軽に始められる環境が整ってきました。自宅とオンラインでつないで、仲間とトレーナーと共に水中運動教室を開くことなど、自治体と協調して行っていくニーズは中高年向けでも今後増えていくと思われます。
山梨県韮崎市では、市民を対象に水中ウォーキングを取り入れた健康プログラムを国民健康保険の助成を受けて実施しています。2型糖尿病など生活習慣病の予防を促す「国保ヘルスアップ事業」の一環として行っているようです。 水中ウォーキングを始めると筋肉がつきはじめ、筋肉がつくと基礎代謝も向上するので、続けていると体重は次第に減少し、水中ウォーキングを続けた人のなかには、1年くらいで体重が5kg近く下がった人もいるようです。参加者のアンケートでは、「肩こりや腰・ひざの痛みがとれた」「不眠が解消した」とった意見が多数を占め、水中ウォーキングに対する参加者の評判は高く、プログラム終了後も続けている人も多い模様です。いずれにしても、楽しく、 自分のペースで運動を続けられる環境づくりが健康を保つ大きなポイントだと思います。
参考ページ
環境創研 日本医療・健康情報研究所 にこにこ健康づくり(韮崎市)
糖尿病セミナー 運動療法のコツ メタボビクス・ウオーク(メタボリックシンドローム・ネット)