今まで、スマホは若年層が中心でしたが、DX化が進むことでスマホやパソコンなどの電子機器は、子供から高齢者まで生活をしていく上でに必要不可欠な存在になりつつあります。スマホやパソコン、ゲームはいつでも手軽に使える代わりに、画面も小さく、長時間使用しがちで、疲れ目などのアイケアについてはコロナ前から気にかけていました。
新型コロナの流行によりDX化が加速度的に進み、オンライン会議やオンライン授業、ゲーム、ネット通販など、遊びや趣味だけでなく仕事や生活でもパソコンやスマホを見る機会が格段に増えてきています。その中で、疲れ目や目の病気などは、今まで以上に大きなリスクとなり、早いうちに予防しておかないことを感じています。今まで疲れ目にはブルベリーが最強だと思って何十年も毎朝食べ続けていましたが、目に良いとされているアントシアニン、その中でもシアニジンが多く含まれ、ほぼ北海道でしか採れない「ハスカップ」や「アロニア」の存在を知り目からウロコが落ちた様な感覚でした。一般的に、ポリフェノールやアントシアニンとひとくくりにされていますが、中身の成分は細分化されており、各種論文や薬品メーカから頂いた資料をみると、同じ栄養成分でもモノによって含有成分が異なっており、その成分により効能が大きく違うことを知りました。
コロナが少し落ち着いた2020秋頃、以前よりお付合いがあった雑誌社「からだにいいこと」と「東武百貨店池袋店」とコラボ開催した“からだにいいことFAIR(2020年10月1日~13日)”の催事で、北海道富良野の農家さんとタイアップして、ハスカップ等を出展しました。
ハスカップは北海道以外ではあまり馴染みがなく、知っている人でも「美味しいお菓子」といったイメージしか無いと思いますが実は“不老長寿の果実”といわれるくらい、アントシアニンや各種ビタミンが豊富でびっくりする位の「健康果実」なので、イベントの名前の様な”からだにいい果実”といったイメージに変えられないかなぁーと思い、ラベルや容器をオリジナルで作り直し、出店させて頂きました。
コロナの収束が見通せず、インバウンドや観光客が大幅に減り、大打撃を受けた観光地や出口が見えず不安を抱えている農家さんのお役に立てないか、一大ブームとなった北海道展などで飛ぶように売れる華やかな商品以外は置いてきぼりになっており、通販だと送料は高いし、人口の多い東京をハブに認知度をあげ、置いておくだけで皆が飛びつく商品にできないモノかと考えていました。
催事では、モノの手配、品出し、販促品づくり、商品ラベルの変更等、1人でやっていたので、てんてこ舞いでしたが、「予期せぬ質問で戸惑ったり、懐かしがって大量に買って頂いたり、温かい言葉をかけて頂いたり」と久々の接客業は非常に楽しかったですね!
★雑誌社「からだにいいこと」
https://www.karakoto.com/
その後の展開も検討しましたが、未だコロナ収束が見えず、コロナ感染者が多い東京在住者が地方の農場に行き、万一感染の原因となった場合、当該農家さんだけでなく、ご近所の方々や町村にも多大な迷惑を掛けることになるので距離を置かざるを得ない状態が続いています。但し、富良野や千歳を中心に、ハスカップ、アロニア、メロン、すいか、有機野菜(じゃがいも、タマネギ、とうもろこし、アスパラ等)などの農家さんや行政、不動産関係の方々とは仲良くさせて頂いています。
いずれにしても、農家さんの跡継ぎ問題や人員確保、逃げ場がない大変さなどを肌で感じ、コロナ収束後は何かお手伝いができたらなぁーと思ってます。近隣にあるららぽーとを統括されている三井不動産、ビバホーム、ターミナル駅や商店街の期間限定ショップなどの担当の方から直接話を伺い、いろいろ勉強させて頂きました。
因みに、ハスカップは実が非常に柔らかいので、収穫は手摘みで、1kg採るのに約1時間位かかります。時給1000円だとしても、収穫費だけでコスト1000円。また、収穫の時に実が1~2割落ちてしまうし、直ぐに冷凍保管しなくてはならず、収穫から出荷まで非常に手間がかかります。”値段が高いなぁ~”と思う方もいらっしゃると思いますが、現場を見て頂ければ高い理由が良く判ります。
海外の農産物は最新鋭の農機具を使って大量生産・収穫することでコストを大幅に下げていますが、残念ながらハスカップは効率的な運用が出来ません。海外の農業関係の方の話によると日本のハスカップは格別に美味しく、同じモノをつくろうとしても出来ないらしいです。ハスカップは、日本が誇る名産として、口コミで広がって、もっともっと高い評価が得られても良いのでないかななぁーと思いますね!!
温暖化の影響で、ぶどうの産地で有名な山梨も色の濃いぶどうがなかなか育たず、九州地区や千葉なども自然災害が多く発生することから、農作物の生産地が北へ北へ向かっていると聞きました。但し、北海道でも温暖化の影響は受けており、雨不足や自然災害などで採れ高も不安定になりつつあり、コロナの影響で大手取引先との契約が突然破棄されるなど、大量生産であるが故にモノの行き場を失い事業撤退を考えざるを得ない農家さんも多い様です。日本は、ただでさえ食糧受給率が低い中、温暖化による自然災害、高齢化による人手不足、燃料・肥料・輸送費の高騰などで、採算悪化傾向にあり、益々農業離れが起こる懸念があります。
今後は、資源同様、農産物も「備蓄」「ハイブリット化(太陽光との組合せ)」などを強力に推進し、安心して事業を行える環境整備が必要だと思います。現在、太陽光と農業の組合せ(ソーラーシェアリング)は、太陽電池を嵩上げ設置し、その下で農作物を栽培することが基本となっています。値段が高騰しているアルミや鉄を多く使用し太陽電池を上に置き、日陰でも育つ様な限られた農作物の栽培より、普通に太陽光システムを農作物の横に並べ、太陽光システム価格も安価かつ使う素材もミニマムにでき、事業者がダブルインカムで事業が安定すれば、農業の発展と脱炭素化(CO2削減)にも貢献し、また自然災害が起った時の大規模な電源確保に繋がるのではないかと思います。
生産農地は日当りも良く、大規模な造成工事なども必要がないので、太陽光を安価に設置し、発電の利用率も高く、発電量を稼ぐことが可能になると思われます。また、太陽光は可動部が少ないので、草刈りなどのメンテナンスなど高齢者でもあまり過度な負担がなく運営が可能です。
今回、ウクライナ情勢で、小麦、トウモロコシ、肥料などの食糧、飼料、エネルギーの高騰が問題になっています。小麦の高騰でパンや麺など直接影響を受けるモノ、とうもろしや肥料の値上りで農作物や牛や豚のエサ代が上がり肉が値上り、燃料の高騰で温室栽培、冷凍・冷蔵庫、輸送費など間接的な要因で農産物全体が値上りしてしまいます。
日本の資源や食糧自給率が低い中、小麦、トウモロコシの生産量は北海道は断トツNo1です。今一度、北海道の自然豊かで、平坦な土地の活用を改めて見直す時期なのかなと思います。
北海道では生産量が断トツに多い野菜が多くあります。生産量のシェアが高い野菜は、ゆり根、わさび大根はシェア100%、シェア50%以上「じゃがいも(77.2%)、小麦(66.4%)、タマネギ(62.1%)」 シェア30~50%「かぼちゃ(41.1%)、とうもろこし(38.4%)、やまいも(38.4%)」 シェア5~30%「にんじん(28.6%)、ブロッコリー(14.8%)、アスパラ(13.7%)、大根(11.8%)、しいたけ(10.4%)、枝豆(10.1%)、トマト(7.6%)」などで、輸入量が多い野菜のランキング上位のモノも多いです。
今回、一部のモノ不足により、一見関係のないモノの生産や価格に大きな影響が及ぶことを考えると、自然災害などのリスク対策として、一部地域に偏在している作物は分散して作付・調達できる様になることが理想ですね。
★北海道の生産量シェア50%以上の野菜
★北海道の生産量シェア30~50%の野菜
★北海道の生産量シェア5~30%の野菜
★北海道の生産量シェアが100の野菜など
出典:農林水産省 2018年
★野菜の輸入量ランキング
出典:財務省 貿易統計 2020年
小麦、とうもろこし、化学肥料などの値上げで食糧全体の値上げラッシュ! 本格値上げは数ヶ月後!!
南米にかけての海水温が低くなるラニーニャ現象の影響で小麦の生産量が減る中国で、冬小麦の生産量が過去最悪の状況でした。農林水産省は輸入小麦の政府売り渡し価格を4月から平均17.3%引き上げることを公表しています。1年前の21年4月期に比べて39.7%、1年半前の20年10月期と比べるとなんと47.4%も上昇しています。
4月の改定は3月第一週までの市況しか反映されておらず、ウクライナ情勢の影響が本格的に加味されるのは、次回の改定時。小麦5銘柄の加重平均価格は1トンあたり72,530円で毎年500万t弱が輸入です。小麦の政府売り渡し価格は、毎年4月と10月の2回価格見直しがありますが、2021年は、夏の高温と乾燥により米国やカナダ産の小麦の作柄や品質が低下。豪州産小麦も品質低下し、高品質小麦の調達価格が上昇していました。
2021年10月は、中国の旺盛な買い付けや主産地の天候不順などを背景に平均19.0%引き上げられ、メーカ各社は、昨年6月下旬出荷分から小麦粉価格に転嫁しはじめました。小麦粉を原料として仕入れるメーカーや小売りが商品価格に反映させるのは、政府の卸価格で調達して暫く経った後になります。
小麦は、パンやめん類、菓子類だけではなく、醤油や味噌、飲料の原材料として幅広く使われており、小麦価格の高騰は、あらゆる種類の食品に幅広い影響を与えます。これらは生活必需品だけに、エネルギーと同様のインパクトです。
海上輸送費の上昇、円安、ウクライナ情勢などいつ解消するのか見通せないので今後、今まで以上の値上り・物価高騰は免れず、消費者の負担が増していく見込みで、消費者だけでなく生産者や流通業者にとっても非常に頭の痛い問題です。
《参考》
坂本農園(有機野菜)
https://www.facebook.com/tuyako1997
厚真町 ハスカップの紹介
https://www.town.atsuma.lg.jp/office/about/event/localspeciality/agricultural_produce/atsumahaskap/
(株)北海道バイオインダストリー アロニアの紹介
http://www.bio-do.co.jp/material/aronia.html